この夏、もっと厳密には7月1日に引っ越すことになった。
1年間の最初の賃貸契約が切れるタイミングに、大家が家賃の値上げを切り出したのが直接的な理由ということになっている。が、実は以前から、できることならこの大家との縁を切ってしまいたいと思っていた。単にソリが合わないだけではない。細部にわたって家の使い方に口うるさいばかりか、契約上の権利があるのをいいことに、人の留守に家に入り込んであちこちチェックするなど、とても常識的には考えられないことをする彼女には、辟易していたのだ。
アメリカはこういうのが普通なのか?と思ったこともあったが、周囲に聞いてみても彼女のような人を大家にもった経験のある人にはめぐり合わない。程度こそあれ、やっぱり賃借人に対する最低限の礼儀を払うというのはこの国でも常識の範疇だと知り少し安心する。
ただ、新しい家を見つけるのは楽ではない。Facebookの上場に伴い、近隣の不動産市況は盛り上がりを見せている。不動産オーナーはこの波にのって売却益を得ようと、次々に家を売り出している様子。つまり、賃貸用の物件が減るのである。当然ながら家賃市場もあがってしまう。
楽でないもうひとつの理由は学区。公立学校のよしあしで不動産の価格が決まると言ってよいほど、どこに住むのかによって子の教育環境への影響は大きい。Yuuが今通っているLos Altos学区は、人種の分布、学業成績、安全、どの点をとってもかなり高いレベルにあるので、学区外への引越しはできる限り回避したい。しかも、近年1年単位で学校を変えているYuuのためには、あと少なくとも1年は同じ学校に通わせてやりたい。すなわち、ごく限られたLos Altos内で家を見つけなければならないのである。
そういう場面で、妙に運のよさを発揮するのがIshikawa Family。今の家から3マイルほど北西に行ったところに、今の家賃よりも500ドルも安い一戸建ての賃貸広告が出ているのを素早く察知。すぐにオーナーに連絡を取って見学させてもらい、翌日には話をつけ、数日内で契約書にサインするところまでこぎつけることができた。
家としての使いやすさや、設備の新しさという意味では今の家にやや劣るかもしれない。が、新しい大家と話す限りは、常識的な良い人にみえる(まぁ、初対面では見抜けてないところもあるかもしれないが)。周辺の雰囲気も申し分ない。ということで、総合的には満足している。
Los Altos学区の中で最寄の学校は今とは違うところなのだが、空きさえあれば越境通学も可能。Yuuの望みどおり、叶うのであればSpringerで4年生にならせてあげたいと思っている。仮に変わらなくてはならなくなっても、次の学校もとても良い評判なのできっとすぐになじんでくれると思う。
しかし、この4年間で引越しは4回目。毎度毎度大変な労力を伴うが、今回は梱包を自分でしなくてはならないため、事前の準備が大変。まずは段ボール箱をディスカウントストアで購入するところから、作業は既に始まりつつある。
2012/05/26
2012/05/21
アメリカで胃カメラ初体験 (Aya)
年に1回の健康診断(人間ドック)、今年は一時帰国時ではなくこっちで受けることにした。
だって、日本人のドクターとナースがいて、すべてを日本語で対応してくれるクリニックがあるんだもん。わざわざ一時帰国の貴重な時間を健康診断に費やす必要がない。
向かったのは家から1マイルもないところにある、Kobayashi Clinic。一般内科診療からプライマリケア、人間ドック、アンチエイジング治療なども扱っているらしい。朝一番にチェックインすると、すぐに控え室(個室)に案内してくれた。ここには大きなソファーがあって、日本のマンガや本を読むことができる。検査中は専有できるので、待ち時間をリラックスしてすごすことができる。
すぐに検査開始。検尿、採血、目や耳の検査、心電図、腹部超音波など、一気にテキパキと進んでいった。
この日のメインイベント(?)は初めて挑戦する胃カメラ。これまではバリウム検査をやってきたのだが、このクリニックでは胃カメラを推奨しているとのこと。X線を使わないし、胃・十二指腸・食道を直視できるので確度が高いのだという。
胃カメラといえば苦しいというイメージが強い。が、ここは口からではなく鼻から入れるカメラを使うため、苦痛が軽いという説明を事前に聞いていた。なぜ苦痛が軽いのか。理由は主に2つあるらしい。まずはカメラのサイズ。口から入れるタイプは直系が1センチほどあるのが一般的らしい。このクリニックで使っている鼻からいれるカメラはその半分の5ミリ。もうひとつは、口から入れた場合にはどうしても舌の根元部分とのど仏を通過せざるを得ず、いわゆる「オエーェッ」となる咽頭反射が起こってしまう。鼻の場合にはそれらの反射が強い部分を通過せず鼻から食道にカメラが抜けるため、楽なのだとか。
「まぁ、女性で出産を経験されている方の場合、男性よりもよほど苦痛に強いので、Ayaさんは大丈夫でしょう」
と、心強い(?)説明も受けた。
いざ検査開始。最初に左右の鼻の穴をチェックしどちらがカメラの通りがよいかを調べる。左に決定。次いで“気持ちを落ち着ける”錠剤を半錠、口の中で溶かしてのむ(水を飲めないから仕方ないのだが、苦い・・・)。続いて、胃の中の泡を消す効果があるというシロップ状の薬を飲み、胃腸の動きを止めるための筋肉注射(痛い)。次に麻酔。鼻の中に噴霧するタイプの麻酔を2発(苦い)の後、ジェル状の麻酔を2種類それぞれ鼻から入れる。錠剤のせいで気分がフワフワした感じになり、麻酔によって鼻の奥から喉がしびれてくる。
「じゃ、始めますか」とドクター。事前処置が想像より色々あったせいもあって、気持ちは落ち着いていた。先端から光を発する黒い管が鼻の中に入りそこから喉へスッと抜ける・・・・はずだった。どうやら思ったより鼻の穴が小さいらしい。挿したり抜いたりを数回試みるドクター。苦戦している様子。一度休憩を挟んで再挑戦し、ようやく通過(抜ける瞬間粘膜が傷ついて鼻血が出てしまった)。
喉から食道に入る瞬間、「ゴクンとつばを飲んで」といわれるので従うと、カメラはスッと食道へ。異物感があるのだが痛みはない。一度、管がのど仏に触れたのか、「オエェッ」となったが胃はからっぽなので大して辛くはなかった。
何度かカメラを上下させて撮影した後、管から空気を送り込んで胃を膨らまして細部まで撮影。所要時間数分で検査は終了した。
なんだ、想像したよりずっと楽。鼻血が止まるのにしばらくかかったり、麻酔が切れた後の鼻の傷が少しヒリヒリしたが、いずれもたいしたことはなかった。
慢性胃炎の診断が出たので、念のためピロリ菌の検査をし、最後に少し離れたところにある検査医院で胸部レントゲンを撮って、今年のドックはおしまい。ところでピロリ菌ってなんだ?!胃の出口あたりに棲みつき、胃壁を傷つける細菌で胃がんの原因になりやすいのだとか。抗生物質で除菌することができるので、治療をすれば胃がんにかかる可能性をぐっと下げることができる。
結果は数週間後。何もありませんように。
「その場で分かる診断結果」を聞く限り、Hideにはダイエットが必要そうでアル。
だって、日本人のドクターとナースがいて、すべてを日本語で対応してくれるクリニックがあるんだもん。わざわざ一時帰国の貴重な時間を健康診断に費やす必要がない。
向かったのは家から1マイルもないところにある、Kobayashi Clinic。一般内科診療からプライマリケア、人間ドック、アンチエイジング治療なども扱っているらしい。朝一番にチェックインすると、すぐに控え室(個室)に案内してくれた。ここには大きなソファーがあって、日本のマンガや本を読むことができる。検査中は専有できるので、待ち時間をリラックスしてすごすことができる。
すぐに検査開始。検尿、採血、目や耳の検査、心電図、腹部超音波など、一気にテキパキと進んでいった。
この日のメインイベント(?)は初めて挑戦する胃カメラ。これまではバリウム検査をやってきたのだが、このクリニックでは胃カメラを推奨しているとのこと。X線を使わないし、胃・十二指腸・食道を直視できるので確度が高いのだという。
胃カメラといえば苦しいというイメージが強い。が、ここは口からではなく鼻から入れるカメラを使うため、苦痛が軽いという説明を事前に聞いていた。なぜ苦痛が軽いのか。理由は主に2つあるらしい。まずはカメラのサイズ。口から入れるタイプは直系が1センチほどあるのが一般的らしい。このクリニックで使っている鼻からいれるカメラはその半分の5ミリ。もうひとつは、口から入れた場合にはどうしても舌の根元部分とのど仏を通過せざるを得ず、いわゆる「オエーェッ」となる咽頭反射が起こってしまう。鼻の場合にはそれらの反射が強い部分を通過せず鼻から食道にカメラが抜けるため、楽なのだとか。
「まぁ、女性で出産を経験されている方の場合、男性よりもよほど苦痛に強いので、Ayaさんは大丈夫でしょう」
と、心強い(?)説明も受けた。
いざ検査開始。最初に左右の鼻の穴をチェックしどちらがカメラの通りがよいかを調べる。左に決定。次いで“気持ちを落ち着ける”錠剤を半錠、口の中で溶かしてのむ(水を飲めないから仕方ないのだが、苦い・・・)。続いて、胃の中の泡を消す効果があるというシロップ状の薬を飲み、胃腸の動きを止めるための筋肉注射(痛い)。次に麻酔。鼻の中に噴霧するタイプの麻酔を2発(苦い)の後、ジェル状の麻酔を2種類それぞれ鼻から入れる。錠剤のせいで気分がフワフワした感じになり、麻酔によって鼻の奥から喉がしびれてくる。
「じゃ、始めますか」とドクター。事前処置が想像より色々あったせいもあって、気持ちは落ち着いていた。先端から光を発する黒い管が鼻の中に入りそこから喉へスッと抜ける・・・・はずだった。どうやら思ったより鼻の穴が小さいらしい。挿したり抜いたりを数回試みるドクター。苦戦している様子。一度休憩を挟んで再挑戦し、ようやく通過(抜ける瞬間粘膜が傷ついて鼻血が出てしまった)。
喉から食道に入る瞬間、「ゴクンとつばを飲んで」といわれるので従うと、カメラはスッと食道へ。異物感があるのだが痛みはない。一度、管がのど仏に触れたのか、「オエェッ」となったが胃はからっぽなので大して辛くはなかった。
何度かカメラを上下させて撮影した後、管から空気を送り込んで胃を膨らまして細部まで撮影。所要時間数分で検査は終了した。
なんだ、想像したよりずっと楽。鼻血が止まるのにしばらくかかったり、麻酔が切れた後の鼻の傷が少しヒリヒリしたが、いずれもたいしたことはなかった。
慢性胃炎の診断が出たので、念のためピロリ菌の検査をし、最後に少し離れたところにある検査医院で胸部レントゲンを撮って、今年のドックはおしまい。ところでピロリ菌ってなんだ?!胃の出口あたりに棲みつき、胃壁を傷つける細菌で胃がんの原因になりやすいのだとか。抗生物質で除菌することができるので、治療をすれば胃がんにかかる可能性をぐっと下げることができる。
結果は数週間後。何もありませんように。
「その場で分かる診断結果」を聞く限り、Hideにはダイエットが必要そうでアル。
2012/05/20
引退の危機(Aya)
テニスに関しては、自分でも上達を実感できるようになり、負けたくないという気持ちをさらに強くしている昨今、“良くない負けず嫌い”が頻出しているように思う。
「分かった」と肝に命じたその舌の根もかわかないうちに、やってしまったYuu。レッスン中の練習試合で自分がアウトコールしたボールに対し、コーチからコレクションが入ってポイントを失ったのをきっかけに、みるみる態度最悪プレーヤーに変貌。周囲の目もはばからずおお泣きする始末。
傍で見ていた私も、堪忍袋の尾が完全に断絶。「おまえなんか、今日で、たった8歳で、テニスを辞めることになるんだ」と言い渡し、そのままアカデミーに置き去りにした。
言い渡したものの、彼女がテニスを辞めるのは私にとっての影響も甚大。かなりの時間と労力と、それ以上の情熱を、Yuuのテニスに注いできているのは否定しようのない事実。それがなくなってしまうのは日々の生活にポッカリ穴があくようなもの。
ヘッドコーチのFrancisco、担当コーチのPhilから、次々と携帯にメッセージが入る。「彼女は大丈夫。話をして理解したはず。」・・・・あれあれ、コーチ陣の心遣いにうれしやら情けないやら。暗くなる前に迎えには行ったが、でも今回はそこで簡単に許してしまうわけにはいかなかった。
彼女の、逆境で負のスパイラルに入ってしまうメンタルは何としても、早いうちに直しておかなければならない。試合に出れば負けることも、理不尽なジャッジに心乱されることも日常的に起こり得る。技術がどんなに上達したって、そういう場面の気のもちようひとつで「勝てない」選手になってしまう。
帰宅したHideも交えた真剣な話し合い(説教)は数時間におよび・・・・Yuuの「もう1回チャンスがほしい。もっと練習して、心を強くして、勝てる選手になりたい」という願いも、その日の夜は受け容れることなく寝かせることにした。
翌朝土曜日はトーナメントにエントリーしていたのだが、さて、どうしたもんか。今回は棄権して本人のお灸にするの良いのか、しっかり反省したことが確認できたら出さしてやるのがいいのか・・・。幸いにして試合開始は16:30なので時間はある。起きてきたYuuはいつもより神妙そうに黙々と食事を済ませ、身支度をしていた。なんと、ちゃっかりテニスウェアを着ているではないか。「あれ、何でテニスウェアなの?テニス辞めるんじゃないの?」と、説教第2弾開始。一晩たって彼女が自分の言葉でどのように語るのかを聴き、忘れないうちに大切なことを日記に書かせ、彼女のテニスに協力してくれている人、応援してくれている人たちがどれだけ沢山いるのかを改めて考えさせ、最後は「じゃ、今日の試合には出て一生懸命やりなさい」という結論に至った。
さて、試合。
今回も12歳初級の部にエントリー。最初のラウンドはByeだったので初戦がQF、対戦相手は第4シード。ドローにシードがついているだけでなんだか強そうだが、過去の対戦成績を調べる限りチャンスはありそう。
いつものように、集合時間に顔を合わせた相手に「なんだ、このちっこいの?!」という顔をされ、「あなた何歳?」のお決まりの質問をされるところから試合開始。(1)足を使うこと、(2)アグレッシブに攻めること(それで失敗するのは良い)、を伝えて送り出した。Hideと私は遠くの観戦シートから見守る。昨晩からの事件もあってか、高い集中力を保てている様子。得意のフットワークもさえていてボールに回りこめている。積極的に強く攻めようとしてフルスイングしているが、どうもラケットの真ん中を外しているのかスピンをかけすぎているのか、ショットが短くなってしまうことが多い。ファーストセットは軽く6-1で取ったが、セカンドセットは中盤までシーソーが続き3-3。こういうとき、精神的には追われている方も辛い。さあどうやって切り抜けるのか、彼女の「心を強くしたい」の言葉が試される場面。注目すべきは彼女の足、心理状況を一番如実に反映するのがフットワークだから。驚いたことにというか、期待を裏切らずに、というか、この日はこの場面でも彼女のチョコマカした足の動きが止まらなかった。強気で攻め切って第2セット6-3で勝利。
「よかった・・・ふぅ」 安堵のため息のバカ親2人。テニスが続けられる喜びを感じてくれただろうか。
明けて日曜日は準決勝、相手は第2シードのお姉さん。今度こそは勝てない相手だろうと最初から諦め気味の私。反して「やってみなきゃわからない」と強気のYuu。おっ、覇気があるじゃん。この試合のテーマは(1)足を使うこと、(2)左右を意識して深いボールで攻めること。第1セット、序盤からラリーが長く続くポイントを競り勝つ場面が続き、4-2でリードする。本人の気持ちもノッてる感じ。が、そこから相手が強い粘りをみせ、Yuuのミスが連続する。ノーアドスコアリングで行われていたのだが、40-40からの1本勝負でもったいないポイントを落とす。そのまま4ゲーム連取され4-6。これは心理的にとても辛い。悔しそうに、半泣きになるYuu。コートサイドで観戦する私たちに「どうすりゃ良いのさ?!」とでも言いたげなジェスチャーでアピール。が、選手に声をかけることは許されていない。「大丈夫、おちついて」の気持ちをこめてウンウンと首を縦に振り励ますが、利いていない様子。ここは少し距離を置いて観戦したほうが彼女の甘えが出ないだろうと思い、2人して移動することにした。3面はさんだ反対側から第2セット観戦。この時点で「今日の試合はもう、このまま崩れて大負けするだろうな」と予想していた。
が、ここから、これまでのYuuが見せたことがないカムバックを果たす。足の動きが止まらない(集中している証拠)、ラケットを振り切って深く左右を狙う姿勢が崩れない(攻める気持ちが強い証拠)。2ゲームダウンの追う立場からラッキーショットやエースも出て、5-5タイに追いついた。「あのコートはそろそろ終わるよ」と次の試合の選手を呼びにかかっていた大会本部にとっても意外な展開だったらしい。
最後は粘り負けで5-7。2時間にわたる長い、良い試合だった。コートから出てきたYuuの表情はスッキリとしている。“負けたけど自分がやれることはやりきった”時の爽やかな悔しさを味わっているのだろう。相手のお姉さんが真っ赤な顔で大汗をかき息を切らしている一方で、「プレイオフはあるの?」と次の試合をやる気満々のYuu。残念ながら今回の大会はプレイオフがなかったので、ここでおしまいとなった。
心配をかけたコーチ陣たちに結果を報告。試合経験はいつも成長を助けてくれる。勝っても負けてもなのだが、特に負けたときの教訓をどうやって生かすのかが大切。引退の危機から実りある大会経験までの大波を、3日間で、家族3人で乗り切った感じ。
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