去年のThanksgivingは優雅な?ハワイ旅行。今年はYuuのテニスに時間を注ぐことにした。3戦連続でOpenの大会に出て、いずれも1回戦負けしていたYuu。連休を利用した3日間の大会ではChallengerの部でシングルス、ダブルスともにエントリーした。
大会によってはYuuのランキング(北カリフォルニア80位台)で第1シードがつくこともあるChallenger。今回は近隣で大きな大会がなかったこともあり、強豪選手が続々エントリー。12歳以下だけで32ドローと女子の大会にしては大規模になった。当然Yuuはノーシード、しかも第1シードの山に入ってしまった。
1回戦はBye、2回戦は6-0、6-1で快勝した後、ダブルスの1回戦(8-6勝)を挟んでシングルス準々決勝。第1シードの相手は長身の10歳で、ランキング40位台。運動神経抜群でいつもニコニコ笑顔が爽やかな選手。
第1セット、途中までサービスキープに成功し食らいつくも、ダブルフォルトで1つ落とすと暗雲が。それでも気持ちを前に前に、速球に頑張って対応する。2-4の15-30でのラリー中、エース級の球を追いかけた時に勢い余って大転倒。左ひじに大きな擦り傷を作ってしまい手当を要した。
ここまで頑張りで充分いいところ見せてくれたと思っていたのだが、第1セットを3-6で落とした後、第2セットでさらに集中力をあげてきたYuu。最近集中的に練習していたサイドへの打ち分けや、打ちこまれた時の球の処理が冴えわたりあっという間に5-0。そこから少しペースを落としてしまい5-2に追いつかれるも、逃げ切って6-2。この時点で、HideAyaはもちろん、相手の選手や他の観客の期待を大きく上回る素晴らしいテニスを見せてくれた。怪我をしたことで気持ちがちょっと切り替わったらしい。怪我の功名。
ここまできたら勝たせてあげたい。最初の5ポイントが重要だからとアドバイスして送り出した10ポイントタイブレーク。やはり緊張していたらしく得意のフットワークがさえない。相手の選手はさすがに経験豊富なだけあり、無理をせず緩やかなロブ系のボールでYuuのミスを待つ作戦。ペースの変化にも戸惑ってしまい3-10で敗退。
残念、無念。ここでもう1セットやれてれば、違う結果だったかもしれない。憎らしや10ポイントタイブレーク。この数ポイントの差で簡単に勝敗を分けてしまう。が、試合のフォーマットを憎んでも仕方ない。素晴らしい選手と素晴らしい試合ができたのだからそれでいいじゃないの。
爽やかな笑顔で記念撮影した後、トコトコと歩み寄ってきたYuu。目にはいっぱいの涙をためて悔しそう。「勝ちたかったね」と声をかけるとコクンと頷いて数秒間ぎゅっと抱きついてきた。こういう風に悔しさを表現したのは初めてのこと。力をめいっぱい発揮して、自分でも良いテニスができたと思っているのだろう。だから尚のこと、手が届きそうだった勝利を逃したのが悔しいに違いない。
前夜の小雨と霧のせいでまだ湿ったコートで始まった準決勝。実力的にはYuuたちの方が上なのだが、なんとなくペースがつかめないというかシックリこない感じの試合は8-6と、あわや負けるかと思わされる場面もあった。
決勝までの30分間で、YuuもMiaもそれぞれお父さんから色々とアドバイスを受ける。Yuuには、積極的にボレーに出ること、速い球でもボールから逃げずきちんととらえることを指導。
序盤からいい感じのスタートを切った2人。Mia得意のフォアハンドストロークと、Yuuのいいボレーが何本も飛び出す。負けるもんかという気迫が感じられるプレーは見ごたえあるものだった。一時リードする場面や、相手ペアを焦らせることもあり、最後は実力差で敗退したものの、本当にいい試合をしたと思う。
しばらく負け試合が続いていた中で、久しぶりに準優勝のタテがもらえたのも、励みになったのではないか。
3日間の日程を終えた日曜日の夜、3人で夕飯をつついていると、Yuuが突拍子もなく「かなしい時とくやしい時の涙はどっちがしょっぱいか知ってる?」と聞いてきた。おや、昨日の涙の意味を自分で再確認しているのか?!と思って「くやしい時の涙?」と返すとそれが正解だという。
「くやしい時のほうがなみだの水分が少ないから、なみだにふくまれる塩分の割合が高くなるからだよ」
ん?!なんかどこかで聞き覚えのあるくだり・・・・。冷蔵庫に貼ってある公文の「なぜなぜカレンダー」の一こまじゃないの。
でもきっと、これを言いだすのは、昨日の涙が今までで一番しょっぱかったからだろうね。でもこれからもっと、うんと、しょっぱい涙の味を知ることになるね。とーさんとAyaはそれに一生懸命付き合おう。