9月1日午後3時。華氏102度(39℃)に達したElk Grove(サクラメント近郊)で、YuuはNorCal Junior Excellence12歳以下シングルス準決勝に挑んだ。
対戦相手は最近アメリカに渡り、いきなり多くの大会で成績を残して急上昇したAmber-Marie(第2シード)。長身から出るパワフルなフォアハンドが武器の選手。
とにかく暑い。周囲のコートでは体調を崩し棄権する選手も出る中、普段は「試合中は暑さを感じない」というYuuも、さすがに暑そうにしている。アイスパックを利用し、ポイントの合間は一旦日陰に入りながらの体力戦となった。
Amber-Marieは強い武器のフォアハンドと、その他のショットとの格差がある、荒削りな選手。夏の間グランドストロークの強化に取り組んできたYuuが、深いショットで応戦することができて、浅く浮いたボールさえ打たなければチャンスは充分にある。想定通り、第1セット6-2、第2セット4-0までは長く深いラリー戦で相手のミスを誘うテニスで、しっかりとリードを保つことができた。
ここから、集中力を欠き始めるYuu。ほんの少し浅くなる返球、即ちAmber-Marieのチャンスボールを量産してしまう。4-0から4ゲーム連取され、4-4。暑さで疲れが出るのはお互い様。周囲のコートは試合が次々に終了しYuuたちだけが残されてしまった。 当初はYuuの簡単な勝利を想定していた大会オフィシャルたちも、「ファイナルセットに入るかも知れない。ニューボールの準備をしなくちゃ。」とか「ここのクラブ、7時閉館なんだけど間に合うかな」などと心配し始める。今大会で3本持参したラケットの内、2本目のストリングを切ってしまったので、フルセットになると最後の1本も切れる可能性がある。なんとか、ここは勝ち抜きたい。
建て直しなるか第9ゲームはAmber-Marieのサーブ。大事なポイントでコードボールがギリギリ入るなどの幸運もあり、なんとか5-4にするYuu。このコードボールが入った場面が彼女の勢いを現していたのかもしれない。次のサービスゲームは0でおさえて、6-2、6-4で勝利。第2シードをやぶる金星となった。
夏休み前なら、絶対に勝てなかった相手。ストロークの強化、深いニュートラルショットをつかった攻撃的守備でポイントを繋ぎ、ワンチャンスをまって攻めていくプレーが身についてきたことを証明することができた。Amber-Marieのコーチでもあるお父さんからも、「Yuuは夏の間ですごく強くなったね。フロリダではどこでトレーニングしてきたの?」とお褒めの言葉をもらった。
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長かった3連休からの体力回復もままならない翌週末9月6日、決勝のために再びElk Groveへ。対戦あいてはダブルスパートナでもあり、同年齢No1プレーヤーのConnie。実力差をどれだけ縮めることができているかを試すチャンス。
最初のゲームはConnieのサーブ。デュースゲームとなり良い入り。アングルショットが決まって1-0のスタート。第2ゲーム、クロスに来たショットをダウンザラインで攻めようとするが厳しさが足りず、逆にさらに鋭角のクロスに切り返されてしまう。本当に上手い。1-1。 Connieのナイスサーブに手が出なかった第3ゲームを経て、1-2からの第4ゲームは長いラリーが続く。惜しいところでポイントを落とす場面もあったが、思い切りの良いインサイド・インショットが決まり2-2。攻めの姿勢は崩さなかったがミスが数本出てしまい、良いラリーをしたが2-3。
ここまではまずまずの試合展開をみせていたYuuだが、第6ゲームのサービスゲームをダブルフォルト含むミス連続でラブゲームで落としてしまうと、 Connieの実力に引き離されてしまう。きちんと決めるべきショットをミスしてしまい2-5になると、次のゲームはデュース戦を惜しくも落とし2-6。第1セット最後のゲームでやや上向きになったプレーを、次のセットに持ち込めればよいが。
そうは行かなかった・・・・。
第2セット序盤もConnieの巧さが光る。ネットに出れば苦手のハイバックボレーを狙ったロブをあげられてしまう。苦し紛れにスライスを使ってみるとミスが出る。策を失っておそらく頭の中が真っ白だったのだろう、絶対決められるはずのボレーもミスしてしまうYuu。内容が酷く悪いわけじゃないのに、最後はポイントを取られてしまう展開で、あっというまに0-4までリードを奪われてしまった。
このままダンゴにされてしまうことも想像した第5ゲーム、気を取り直したのかYuuのプレーにシャープさが戻る。1ゲーム取替えして4-1からの第6ゲームはまたまたデュースゲーム。チャンスボールを痛恨のミスしてしまう場面もあったが、最後は見事なバックハンドダウンザラインのショットが決まり2-4。うん、いいぞいいぞ、その調子。
第7ゲーム、ポイントダウンから粘ってデュースゲームに持ち込む。ここを4-3に戻すことができればまだまだ逆転のチャンスがあるかもしれない。とても重要なゲームだったのだが、最後はエラーが出て惜しくも2-5。ここまでか・・・・。第8ゲームのサービスゲームは0-40から30-40まで挽回するも、最後はダブルフォルトでゲームセット・・・。
少々後味の悪い、しかし、個人成績だけ見れば見事な準優勝となった。
準決勝での勝利で少し自信をつけていたところに完敗で、悔しくてポロポロと泣くYuu。Excellence準優勝という成績を果たしても、試合内容に満足がいかず泣くなんて、わが子も成長したもんだ。スコアだけみれば6-2、6-2と、前回対戦時とほぼ変わらないが、ゲーム内容、Yuuのプレーには確実に成長がみられた(たぶん、親にしか分からない成長だけど)。Connieの攻撃をひたすら返球し続ける守りのプレーではなく、Yuuからポイントを組み立てる場面が何度もあった。サーブの勢いが増しコースが良くなったから、リターンで攻め込まれることがなかった。再三にわたってデュースにもちこむ粘りのゲーム展開もみせた。
パワーでは勝てない小型プレーヤーだという点でConnieとYuuは似ている。ショットの正確さと相手の弱点を上手に突いた頭脳プレーでConnieはまだまだ一枚上手。ポイントを組み立て、相手に浅いショットを打たせてから、一歩前に出てネットでポイントをクローズするという必勝パターンを更に磨けば、「次回対戦では絶対勝てるよ」(By Hide)。
9月は後半にセクショナル大会が待っている。10月にはナショナル大会にエントリーしている(出場できるかは未だ分からない)。向こう2週間の練習テーマは定まった。