2014/01/21

試合中に強くなる(2)(Aya)

自宅から1時間半のStocktonで行われているChampionships大会2日目。午後からの試合だったのは幸運。前日の疲れを取ることができた。シングルスの対戦相手は第3シードの強豪。1年半前のどこかの大会で、プレーする姿を初めて見た時から、この選手は強い!!と一目おいていた。

対戦を嫌がるかと思いきや、楽しみにしていたYuu。これまで練習してきたことがどこまで通用するか試してみたいのだという。傍らで「勝てるチャンスは充分ある!」と、いつもながらに楽観的なHide。いずれにしても家族3人とても前向きな気持ちで臨むことができた。

第1セット、パワーとスピードのあるフォアハンドでYuuのバックハンドを深く攻める攻撃パターンに苦しめられる。ありきたりな戦略で読みやすいのだが、速球に対応しきれないYuu。打点がわずかに遅れるため、ショットに球威がつかない。残念ながら相手の怪しいラインコールもあり、6-2で落とす。内容は悪くない。少なくとも絶望的な差ではない。次のセットでどう盛り返すことができるか。

第2セット、相手のショットに慣れてきたYuuの打点が改善。体重を乗せた伸びのあるショットが出はじめ、エースこそ取れないが相手のミスを誘うことができてきた。何よりも、気持ちで負けていないのが見て取れた。堂々と、生き生きと、自信をもって自分のテニスをしようと懸命に走りまわる姿は、贔屓目なしで光っていた。また、試合中に強くなる姿を目撃。終始押し気味でポイントを展開し、また相手の不安定なサーブによるラッキーポイントもあり、5-3のリード奪う。「これは、ファイナルセットに入るかも。」。。両親のみならず、観戦していた周囲の人たちもそんなことを囁き始めた。

ここから、Yuuが再び防御的なテニスを始めてしまう。気持ちが引ける分だけ、わずかに打点が下がると、球威がなくなったりエラーがでてしまったりする。後から聞いたところによると、1ゲーム戻されて5-4になった時点で、「頭がまっしろになってしまった」のだとか。

そのまま4ゲーム連取を許し、残念な2-6、5-7敗退。 あと一歩だった。ファイナルセットに入っていたら、どうなるか分からなかった。「たら・れば」ではあるが。

爽やかな表情でコートから戻ってくるYuu。「あの子相手によくやったね!!」と、声をかけてもらえて満足そう。 「ぼろ負けするかと思ったけど、手が届くところにいるんだね」と感想を述べる。自信に繋がる敗戦だったんだね。

今後の課題を明確にする試合だったという点でも収穫は大きい。どんなときも打点を下げないための心の訓練、必勝ポイントを確実に決めていくショットの安定性、強い肩を活用した攻撃的サーブ、など等。

準々決勝の敗者は5位~8位を決定するプレイオフに進む。今週末も試合尽くめになりそう。

2014/01/20

試合中に強くなる(1)(Aya)

試合中に強くなる(成長する)という現象が続いている。

(1)練習で自信をつけ、(2)格上の選手に挑戦し、(3)苦戦するも乗り越えて、(4)勝利または善戦する、というパターンが3大会連続でみられる。
(1)、(2)はいつものこと。だがこれまでは(3)でつまづき、(4)が自分のプレーができず敗戦、というパターンが主流だった。

(3)は、試合中にコートの上で独りきりで解決しなければならないこと。それだけに幼いYuuには難しい。技術面の向上に伴って、これができる精神面の強さがついてきたのはとても嬉しい。

連休の今週末、臨んだのはChampionshipレベルの大会。ランキング条件がある大会で、取得ポイントも大きいため、多くの強豪がエントリーしている(Yuuのランキングは現在40位で、条件は満たすことができた)。

盛り上がる全豪オープン、錦織選手がかつてのライバルD. ヤングに快勝する試合を観戦して勇気をもらい、近所のコートで練習した後、1時間半離れた会場にむかった。

初戦、身長差50センチちかくある身体の大きな選手に快勝。大きさの違いだけではもはや勝敗に影響しなくなってきた。夕方からの2回戦。これまた大柄で、自信にあふれ不敵な笑みを浮かべる選手との対戦。8番とはいえシードのついた格上選手。さて、どういう戦いをしてくれるか。

第1セット、3-1リードから相手がペースをあげてきた。体重が乗ってスピンのかかった重たいボールにYuuの対応が遅れる。3-5まで追い詰められたところで、1ゲーム挽回のチャンスがありつつも、押し切られて3-6。1つでも返しておけば次に繋がったのだが、苦しい展開。

第2セット、ここで気持ちを切り替えたYuuが良いプレーをみせる。相手の球種になれてきたのか、早めの打点でボールをとらえることで、リズムを作らせない攻撃的守備でポイントを展開。5-2までリードする。ここから、セット挽回を意識してしまったのか、球威が落ちるYuu。守りに入ると打点が少しだけ下がってしまうのが弱点。押し戻されて5-5。中盤から相手選手のプレー態度が悪くなり、Yuuに対して精神的プレッシャーを強めてきた。威圧的な態度や言葉、ミスしたときにボールやラケットを打ちつける行動などで揺さぶりをかけてくる。やりにくい環境でも落ち着いていたYuu。なんとかその後2ゲームをとって、第2セットは7-5で逃げ切った。

Championshipsでは、ファイナルセットをフルセットで戦う。これはYuuにとっては初めての経験。10分休憩があってその間はコーチや親と話すことが認められている。試合時間は2時間を越え、日がすっかり落ちてしまった。Hideとの会話の中で「疲れた。嫌なことを言ったりする選手だから、やるのが辛い」というようなことも言っていたらしい。Hideからはサーブの精度を上げることと、早めにボールをとらえるようアドバイス。

ファイナルセット、序盤から高圧的な態度が加速度を増す相手選手。とあるポイントをどっちが取ったのかで揉め事が起こった際には、勢いで押し切られてしまい、嫌な予感。ここまでくると完全に精神戦。渋々プレーを再開したYuu。やはりここでも驚くほど落ち着いていた。しっかりポイントをとってそのゲームを制すると、相手の気持ちが切れてしまったらしくプレーが一気にバラバラに。無茶なショットでミスを連発。チャンスボールをとらえることもできなくなり、Yuuの6-2勝利。

初のフルセットマッチは2-6、7-5、6-2。嬉しい一勝となった。

苦しい場面でも、自分のプレーへの自信を失わなかった。精神的なプレッシャーに対しても、やるべきこと(テニス)に集中することで上手に対処することができた。Yuuのちいさな身体の中で、心と技術がお互いに支えあって、よいパフォーマンスを引き出していることが、親の私たちにはよく見て取れる試合だった。